他人の姿勢は気になるけど、自分の姿勢をあまり気をつけたことがない…という方も多いでしょう。
立ち姿はもちろんのこと、座り方まで意識している方は少ないかもしれません。
姿勢改善を目指している方には必見です!
最近ではデスクワークも増えてきているので、1日中座りっぱなしという方もいると思います。
悪い姿勢でいることでどのような悪影響があるのか、また、どのようなイスを選んだらいいのかについて詳しく見ていきたいと思います。
ぜひ、正しい座り方を参考に皆さんも意識してみてくださいね!
姿勢改善に効果的なイスの座り方!
美しい座り方をキープするメリットは、印象面だけではなく健康面にもあると言われています。
ここでは、座っているときの“美姿勢”ポイントを5つご紹介していきます!
順番に見ていきましょう!
椅子に深く腰掛け、骨盤を立てる
まずは、座り位置を正し、椅子には深く腰掛け、骨盤を立てます。
お尻を背もたれに密着させ、坐骨に左右均等に体重がかかるようにして座れば、骨盤を立てることができますよ!
坐骨の位置が分からなければ、椅子に座って左右前後に揺れてみましょう。
お尻部分のシートに最もあたっていると感じる部分が坐骨です。
椅子に深く腰掛けると、足を前に投げ出し、背もたれに強くもたれかかってしまう「ずっこけ座り」の原因にもなります。
ずっこけ座りは足が前方に出ていて、お腹を突き出す姿勢になるので、だらしない印象を与える可能性があります。
「骨盤を立てて座ると坐骨が痛くなる」という人は、椅子にクッションを敷いて調整するとGOOD!
デスクワークなど長時間座らなければならない人には、座った時にかかる圧力を分散する、機能性クッションがオススメですよ!
背もたれにもたれかからない
背もたれにはもたれかからず、まっすぐ伸びた背筋を意識しましょう。
背もたれに身体を預けると、腰が前方に出てしまい、先ほど紹介した「ずっこけ座り」の原因になります。
また、背もたれの角度によっては過度にふんぞり返った姿勢になり、横柄な印象を与えてしまいかねません。
ただ、ソファなど椅子の種類によっては座面が柔らかすぎて、また座面が長すぎて、もたれかからざるを得ないこともあります。
その場合は、背あてクッションなどを使って背もたれと身体の隙間を埋めましょう。
頭が身体の真上にある
頭が前方に出ていると、首が短く、また背が低く見えてしまいます。
しゃべるときはどうしても顎が前に出るので、見苦しい印象を与えてしまいます。
首をすっきり長く見せるためにも、身体全体で頭を支えるためにも、頭が身体の真上にあることを意識しましょう!
頭のてっぺんから糸が出ていて、天井からその糸で軽く吊るされているとイメージしてみましょう。
頭を身体の中心に持ってくることができます。
膝下がまっすぐで、足の裏が地面についている
膝の角度は、約90度を意識しましょう。
足先がまっすぐ前を向き、足の裏がしっかり地面についているのが理想です。
女性は脚を閉じ、男性は肩幅を越えないよう、やや開きます。
脚が投げ出されるように前に出ているとだらしない印象になり、後ろに引っ込んでいると幼稚に見えるため、注意が必要です。
膝の角度を90度にするとかかとが浮いてしまったり、脚がどうしても開いてしまったりする場合は、椅子の高さが合っていません。
椅子の高さは、立った状態の膝位置よりもやや低い位置に調節しましょう。
肩を丸めず、すくめない
肩が丸まり猫背になると、陰気な印象を与えてしまいます。
また、長時間パソコン作業を行っていると肩に力が入り、肩をすくめた状態が続いてしまうことも…。
肩をすくめた状態では、首が実際よりも短く見えますし、女性の場合はいかり肩だと思われてしまう可能性もあります。
肩を美しく見せたいなら、意識すべきは肩そのものではなく背中です。
肩を上げ下げしてすくみを取り、リラックスさせてから肩甲骨同士を引き寄せます。
この時肩を上げず、また背中を大きく反らないよう意識してください。
背骨が伸び、身体が開いて呼吸もしやすくなるのが分かるはずです。
参考文献:美姿勢のポイントと悪い姿勢の座り方による体への悪影響、正しい姿勢を意識した椅子の選び方をご紹介 | EXGEL SEATING LAB エクスジェル シーティングラボ | 株式会社 加地
どんなイスを選べばいい?
正しい姿勢をキープするためには、イス選びも大事な要素の1つです。
もし、今のイスを座りにくいと感じていて、新調する予定がある場合は、以下の3つを参考にイスを探してみてくださいね!
自分の体型に適したイス
外国製のイスの中には、日本人の小柄な体型に適さないものもあります。
「おしゃれなデザインだから」と購入してしまうと、座ったとき足が地面に届かず、足置きが必要になってしまう可能性も否めません。
座面が長すぎると、深く座ったときに膝の裏が座面にあたってしまうこともあります。
まずは実際に座ってみて、自分の体型に適したイスを探しましょう。
特に小柄な人や大柄な人は、座面の高さを調節できるものが理想的です。
座る環境に適したイス
これから購入するイスは、どんな時のために使いますか?
もしテレワーク用であれば、長時間の「座り」に特化した、機能性の高いワークチェアが適しています。
「ワークチェアは家のインテリアにそぐわないから」と一般的なイスをデザイン重視で買ってしまうのはおすすめできません。
正しい姿勢を保つのがつらく、結局腰を痛める可能性があります。
最近はテレワークをする人が増えたこともあり、家のインテリアになじむようなデザイン性の高いワークチェアも販売されています。
ぜひ探してみてくださいね!
座り心地の良いイス
座面が固すぎると、骨盤を立てて座ったときに坐骨が地面にあたる感覚が強く、すぐにお尻が痛くなってしまいます。
一方で、フカフカと柔らかい座面のイスに座ると、姿勢が安定しません。
お店でイスに座る時は、ぜひ骨盤を立てた状態で座ってみてください。
座面が柔らかすぎてお尻が沈み込むことなく、かつ固すぎると感じないものを選びましょう。
特にワークチェアの座面に多く使われているのが、ウレタン素材です。
柔らかめのものから、やや固めのものまで多様なので、実際に座ってみるのがオススメです!
座面の張地に使われている素材について、どんなものが良いかは一概には言えません。
綿素材などのクッション地が張られている座面は、通気性が良く温かみがありますが、汚れに弱いという欠点もあります。
革素材であればお手入れはしやすいですが、座るとひんやりしたり、通気性が悪く蒸れやすかったりするのが苦手という人もいるでしょう。
その点、オフィス用のチェアによく使われているメッシュ素材は、通気性に優れ、お手入れも簡単です!
ただ、無機質な見た目があまり好きではないという人もいるかもしれません。
あくまで座り心地を重視して、見た目を左右する張地の素材は好みで決めましょう!
姿勢をキープしやすいイス
骨盤を立てた状態をキープしやすくしてくれるイスがあります。
パソコンで作業しているとどうしても前のめりの姿勢になってしまいませんか?
そんな人は、前傾姿勢になった時に座面が前に傾いてくれるワークチェアが便利です。
背もたれと座面が連動して前傾するため、イスに深く座り背中を背もたれに沿わせる姿勢を、常にキープしてくれます。
なお、骨盤をサポートしてくれる機能のついたイスもあります。
座面が、腰のあたりまでスッポリと覆うようなお椀型をしており、お尻を当てる部分が深くくぼんだデザインです。
ただ、体格によっては体に合わないことがあるため、これもやはり実際に座ってみるのが重要といえます。
もっとも「イスに問題があることは分かっているけれど、今は買い替える余裕がない」という人もいると思います。
そんな人は、オフィス用の機能性クッションや、骨盤サポート機能のあるクッションを今のイスに敷いてみてはいかがでしょうか?
クッションを敷くと、座面はその分高くなるので、体に合わない場合は足置きなどで調整しましょう。
悪い座り方はどんな姿勢?
ここでは、5つの悪い座り方をご紹介していきますので、自分の座り方が当てはまらないかチェックしてみてください。
①足を組む
骨盤に均等に力がかからないため、背骨が左右に曲がってしまいます。
骨盤が歪む、背中や腰に負担がかかるなど非常に問題の多い姿勢です。
足を組みたくなる原因として、体の重心を左右どちらかに預けているケースが多いです。
こうなると不安定さを解消しようと足を組んでしまう人もいるようです。
また、同じ姿勢からくるだるさを解消するために、あるいは自信のなさや心を閉ざしたいという心情から足を組む人もいます。
②猫背
背中を丸めて座る姿勢です。
パソコンやスマホなどを使うときに、頭を画面に近づけると自然に猫背姿勢になってしまいます。
また仕事に集中して前のめりになることで、猫背姿勢が続いてしまうこともあります。
腰の筋肉や靭帯に負担がかかりやすい姿勢で、習慣化していると腰痛を引き起こしやすくなります。
腰だけでなく肩こりや首のこり、頭痛などを引き起こす可能性があります。
首の湾曲がなくなるストレートネックの原因とも言われています。
③スマホ首
斜め下をのぞき込む、ちょうどスマホを見ている状態の首です。
まっすぐ前を見る姿勢の4倍も負担が首にかかるので、肩こりなどの原因にもなります。
④ずっこけ座り
お尻が背もたれにより前に出て、背もたれに寄りかかる形で、重心が背中に置かれている座り方です。
この座り方は、背骨の腰の部分に当たる腰椎のカーブを変えてしまう可能性があり、椎間板ヘルニアの原因にもなり得ると警鐘を鳴らす専門家もいます。
⑤モデル座り
イスに浅く腰かけて、背筋を伸ばして座る姿勢です。
重心が前になり、反り腰となってしまいます。
よほど筋力があるケースを除いて上半身が安定せず、無理な力が腰から背中にかけてかかりやすいので、腰痛の原因になります。
参考文献:腰痛にもかかわる腰によくない座り方ワースト5 | EXGEL SEATING LAB エクスジェル シーティングラボ | 株式会社 加地
座り方が悪いと体にどんな影響が出る?
もし美姿勢をキープできず、悪い姿勢の座り方を続けていると、以下のような悪影響が生じる恐れがあります。
すでに、これらの症状に心当たりのある方もいるのではないでしょうか?
疲れやすくなる
例えば、首が前に出ていると、首だけで重い頭を支える格好になってしまいます。
すると首を痛め、首こり、肩こり、頭痛の原因になります。
「ずっとパソコン仕事をしているからか、目が痛くて頭痛もする…」
「眼精疲労かも…?」と感じている人は、姿勢を良くするだけでも、首まわりのコリが和らぐでしょう。
また、猫背の状態では体が縮こまり、気付かないうちに呼吸が浅くなって、肺に酸素が届きづらくなってしまいます。
体全体に酸素が十分に回らないと、やはり疲れやすくなってしまいます。
骨盤や背骨が歪む
前述した「ずっこけ座り」を続けていると、お尻の後方にある仙骨部分に負担がかかってしまいます。
すると、本来あるべき背骨のSカーブが損なわれ、Cカーブを描くようになります。
背骨はSカーブを描くことで骨盤にかかる負担をクッションのように逃していますから、カーブが損なわれると、骨盤に適度な負担がかかります。
こうして、背骨の歪みが、腰痛を引き起こしてしまうのです。
また、悪い座り方は、骨盤自体の歪みにもつながります。
地面にしっかり両脚をつけず、足を組む癖のある人は要注意です。
骨盤が左右に傾き、腰回りの筋肉がねじれた状態が続くためです。
この傾きやねじれが骨盤の歪みにつながり、やがて腰痛などの不調を引き起こします。
太りやすくなる
猫背により呼吸が浅くなり、酸素不足に陥ると、脂肪を燃焼させる働きが弱まってしまいます。
また、悪い座り方で骨盤が歪むと、骨盤まわりの血流が妨げられるため、やはり全身に酸素が行き届かず、代謝の悪い体になってしまいます。
血行が悪いとむくみにもつながるため、下半身太りになりやすくなると言えるでしょう。
また、猫背やずっこけ座りは、背筋を伸ばして姿勢よく座るための体幹の筋肉が足りないことからも起こりがちです。
体幹の筋肉が足りないまま放っておくと、いつの間にかプヨプヨの体になってしまうかもしれません。
正しい姿勢をキープすることは、体幹のエクササイズにもなるのです。
イスに座りながらできる簡単な運動!
体幹の筋肉が低下したり、骨盤の柔軟性が下がることで、イスに座っている姿勢も崩れていきます。
最後にイスに座ったままできる簡単な運動をご紹介します!
ぜひ、皆さんも隙間時間でやってみてくださいね!
座位バランスの維持
<やり方>
1 イスの上に畳んだバスタオルを置き、タオルが中心になるよう座ります。
この時、背筋を伸ばし、足は肩幅に広げましょう。
2 胸を張り、体を少し前に傾けることで骨盤を前傾させ、タオルの前側をつぶしましょう。
3 猫背のように背中を丸めることで骨盤を後傾させ、タオルの後ろ側をつぶしましょう。
<ポイント>
骨盤を前傾させるときには目線は上へ上げ、後傾させるときには目線を下げるようにしましょう。
この運動を1回に前後5回ゆっくり行うことで、骨盤の柔軟性を高め良い姿勢を保って座れることができるようになります。
ぜひ試してみてくださいね!
参考文献:椅子に座った姿勢改善体操 | ジョイリハ
まとめ
今日は、姿勢改善に効果的なイスの座り方について見てきました。
いかがでしたか?
ずっと長時間イスに座った状態が続くと、だんだんと姿勢が悪くなり、やがて体に悪影響を及ぼしかねません。
座っているときでも正しい姿勢をキープできるよう、今一度自分自身の“姿勢”を確認してみると良いかもしれません。
また、自分に合うイスを探して選ぶこともオススメですよ!
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