生活習慣病予防検診と人間ドッグの違いは何?両方受けるべき?

生活習慣病を予防するためには「検診」は不可欠。

年に一度、健康診断や人間ドッグを受けている方もいると思います。

そこで、気になるのがこの二つの違いです。

一見同じように感じますが、何が異なるのでしょうか?

自分の体調の異変は自分にしか分かりません。

どんな病気も早期発見が一番です。

検診と人間ドッグの両方を受けるべきなのかについても合わせて見ていきたいと思います。

それでは、早速見ていきましょう!



目次

生活習慣病予防検診と人間ドッグの違いは何?

生活習慣病予防検診と人間ドッグはよく間違われることがあります。

確かにどちらも同じ意味合いを持っているので、何が違うのか分からないという方も多いかもしれません。

そこで、まずはこの2つの違いについて見ていきたいと思います。

生活習慣病予防検診

一般的に、生活習慣病予防検診は会社で年に一度、全員が受診することを義務付けられています。

そのため、利用者が個人負担する金額はほとんどありませんが、基本健診+胃がん検診+大腸がん検診などの検査が一般的で、それほど複雑な検査や専門的なものはありません。

人間ドッグ

一方、人間ドッグは生活習慣病予防検診と比べると、自己負担で受診するために、生活習慣病予防検診よりも費用がかかります。

3~5万円程度が相場となってしまいます。

しかし、生活習慣病予防検診で行われる検査に加えて、超音波検査、他項目の血液検査などの豊富なオプションが揃っているので、一般的な健康診断では行われないような項目も調べることができます。

年を取ったら見つかりにくい病気が潜んでいる可能性も高くなるので、会社などで義務付けられている検査に加えて、時には人間ドッグを利用することも検討しておくと良いでしょう。

ここからは、生活習慣病予防検診と人間ドッグの6つの違いを見ていきましょう!



①目的の違い

健康診断と人間ドッグでは、目的に違いがあります。

人間ドッグの目的は、病気の早期発見や早期治療です。

精密な検査をすることで「自覚症状のない病気」や「将来引き起こす可能性のある病気のリスク」を確認できます。

定期的に人間ドッグで検査を受ければ、悪化する前に病気を発見し治療を開始できるので、大事に至ってしまうのを未然に防げます。

健康診断は、病気の予防目的を主軸としているのが特徴です。

人間ドッグより精密でないものの、全身を検査することで体の異常を発見できます。

例えば、健康診断で高血圧や肥満と診断された場合は、食事改善が必要と考えられます。

また、血液検査で貧血と診断されれば、鉄分摂取の重要度などが分かるでしょう。

このように、健康診断の結果を読み取って正しく対処すれば、病気を未然に防ぐことができます。

②費用の違い

費用を比較すると、健康診断よりも人間ドッグの方が高くなります。

・男性:1日(3~5万円)2日(6~8万円)
・女性:1日(4,5~7万円)2日(7~10万円)

人間ドッグには、日帰りで受診できる1日ドッグと宿泊が必要な2日ドッグがあります。

受診する医療機関によってかかる費用は異なりますが、日帰りでできる1日ドッグよりも2日ドッグの方が検査項目が多い分、相場は高くなってしまいます。

また、女性の場合は乳がんや子宮がんに関わる検査が加わることがあるため、男性よりも費用が高くなるのが特徴です。

一方、健康診断は無料~数千円で受診できます。

会社員の場合、健康診断の費用を会社が全額負担、あるいは一部補助してくれるので、安く受診できます。

会社が指定している医療機関以外で個人的に健康診断を受診する場合でも、0,5万円~1,5万円で受診できるので、人間ドッグよりも安価です。

このように健康診断の方が安く受診できますが、「差額人間ドッグ」を利用すれば人間ドッグでも費用を抑えられます。

差額人間ドッグとは健康保険協会(協会けんぽ)に加入している方が利用できる制度で、通常費用から助成金を差し引いた金額で人間ドッグを受診することが可能です。

健康保険協会(協会けんぽ)に加入している方は、ぜひ「差額人間ドッグ」を利用してみても良いかもしれません。

③検査項目の違い

人間ドッグと健康診断では、受けられる検査が異なります。

人間ドッグの場合、身体測定や血圧測定といった健康診断でお馴染みの検査に、眼圧検査や超音波などさまざまな項目が加わります。

基本の検査だけでも約50項目あり、オプションを追加することも可能です。

人間ドッグなら体の中で特に自身が気になる部分を調べたり、精密な検査に切り替えたりできます。

【 健康診断で受けられる検査 】

・既往歴、業務歴の調査
・自覚症状、他覚症状の有無の検査
・身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
・胸部X線検査、喀(かく)たん検査
・血圧の測定
・貧血検査(血色素量、赤血球数)
・肝機能検査
・血中脂質検査
・血糖検査
・尿検査(糖、蛋白)
・心電図検査

健康診断の場合は、医師の判断で省略できる検査があります。

健康診断は会社が主体となって実施している場合が多く、管理しやすいように年代ごとに受診する検査が決められていることがあります。



④法的な義務の違い

健康診断は実施頻度や検査項目が法律で決められているのに対し、人間ドッグは自由に受診できます。

人間ドッグの場合、個人の意思で受診するかどうかを決めるので、毎年受診しなくても問題ありません。

検査については、基本的な項目は決まっているものの、自由にオプションを追加できます。

一方、健康診断は1年以内に1回は受診する必要があります。

また、受診すべき検査項目が決まっているのも特徴です。

会社員の方は健康診断の受診が義務となっているので、毎年必ず受診するようにしましょう。

⑤受診する場所の違い

人間ドッグと健康診断では、受診する場所が異なります。

人間ドッグを受診するときは、自身で医療機関を選ぶことができます。

医療機関によって検査項目や費用などが異なるので、WEBサイトを確認して自身に合いそうなところを選びましょう。

健康診断を受診する場合は、会社が指定した場所で受診することになります。

会社あるいは近隣の施設で受診する方法や、指定の医療機関まで個別に出向く方法もあります。

会社によって健康診断の実施方法が異なり、会社員はその指示に従う必要があります。

⑥受診するタイミングの違い

人間ドッグと健康診断の違いとして、受診するタイミングも挙げられます。

人間ドッグは任意のタイミングでの受診が可能です。

土日や祝日に人間ドッグを実施している医療機関があるので、平日にお仕事が忙しい方はチェックしてみてください。

一方、健康診断の場合は、受診のタイミングを会社が指定していることがあります。

これは、会社が1年以内に1回は健康診断を実施する義務があることが関わっています。

業務への影響を避けるため、同じ日・時間帯に健康診断を受診する方が集中しないよう、会社が受診の予定を組むことになります。

会社に勤めている方は、指示通りのタイミングで健康診断を受診しましょう。

参考文献:生活習慣病予防健診と人間ドックの違いとは? | 人間ドックの予約ならマーソ

参考文献:人間ドックと健康診断の違いは?6つの相違点と両方受診する必要性について解説 | セゾンのくらし大研究



検診と人間ドッグ両方受けた方がいいの?

会社員の方は社内で行われる健康診断の受診義務がありますが、人間ドッグで代用できます。

そのため、健康診断ではカバーできない病気を発見したい方は、人間ドッグを受診するのがオススメです!

人間ドッグを健康診断の代わりとして受診する場合は、結果を会社に報告する必要があるので、報告者を保管しておくようにしましょう。

ただし、人間ドッグを健康診断の代替にするには条件があり、検査項目が健康診断で必要とされる検査を満たしている場合に限られます。

人間ドッグは項目数が多く網羅的に検査できるため、ほとんど問題にはなりませんが、念のため受診前に確認しておきましょう。

検診や人間ドッグを受けるときの注意点

検診や人間ドッグの受診前は、以下の5つの点に注意しましょう。

・前日の食事は普段通り、時間は受診施設からの指示を守る。

※お酒は前日は控えるのが望ましいでしょう。

・肝機能検査に影響するため、運動は控えめにしましょう。

・常用している薬がある場合は事前に受診施設に相談しましょう。

・当日の体調によっては受診日の変更も検討しましょう。

・検尿、検便の検査は事前にしっかり確認しましょう。

参考文献:人間ドック前日の食事は?お酒や運動など検査前日の注意点



まとめ

生活習慣病予防検診と人間ドッグの違いについて見てきましたが、いかがでしたか?

この2つの大きな違いは「検査項目」や「目的」「費用」でしょう。

冒頭でも記述しましたが、病気は早期発見・早期治療が第一です。

体に異変を感じてしまう前に、定期的な検診を受診することが大切です。

人間ドッグは健康診断の代わりにもなるので、必要に応じて受診を検討しましょう。



この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次