生活習慣病予防のための検診は何歳から?35歳から項目が増える?

生活習慣病を予防するために欠かせないのは検診ですが、皆さんは定期的に受けていますか?

実際に生活習慣病と診断される方も多い中で、何歳から検診を受けた方がいいのか気になりませんか?

普通の健康診断とは違って、生活習慣病予防検診では、さまざまな項目の検査ができると言われています。

健康寿命を延ばすためにも検診は不可欠です!

今日は気になる年齢による検診内容や項目などについて、詳しく見ていきたいと思います!



生活習慣病予防のための検診は何歳から?

健康診断とは、ある人が健康な状態にあるかどうか問診や各種検査から判断し、健康を維持したり疾病の予防や早期発見に努めたりするためのものです。

特に、企業には従業員の健康を守るため、労働安全衛生法にて、「一般健康診断」の実施が義務付けられています。

最も馴染みの深いものとして、1年以内に1回行われる「定期健康診断」が思いつくでしょう。

なかでも、35歳を迎えた従業員に対しては、以下の項目を不足なく受診させる必要があります。

・既往歴、業務歴の調査
・自覚症状、他覚症状の有無の検査
・身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
・胸部X線検査、喀(かく)たん検査
・血圧の測定
・貧血検査(血色素量、赤血球数)
・肝機能検査
・血中脂質検査
・血糖検査
・尿検査(糖、蛋白)
・心電図検査

34歳以下との違いは?

34歳以下であれば、医師の判断にもよりますが、問題がなければ身長・腹囲、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、心電図検査を省略できます。(胸部X線検査は20、25、30歳で省略可となります。)

これらはいずれも動脈硬化などの生活習慣病や心疾患、肝機能など重要な臓器に関わる項目であり、異常があれば生命に関わる部分です。

そのため、若年層でリスクが低い場合、医師の判断で検査を省略できます。

一方で、自覚症状がなくてもリスクが高まる中高年の場合、検査を省略することができません。

参考文献:35歳以上は健康診断の項目が違う?胃カメラやバリウム検査は義務?|ヘルスサポートシステム|ヘルスサポートシステム

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35歳から検診の項目が増えるのはなぜ?

最も大きな理由は、昨今の医療費増加を食い止めるためです。

40歳以上は、病気を発症する人がぐっと増えてきます。

日本人の死因の上位を占める生活習慣病予防のための「特定健康診査・特定保健指導」が40歳以上を対象としているように、40歳以上は様々な疾患の発症リスクが高まる時期です。

そのため、35歳を節目年齢とし、これまで以上に健康に対する意識を高めようとするねらいがあります。

日本人の死因は2018年・2019年と老衰が3位に入っているように、生活習慣病などを要因とする脳血管疾患(脳卒中、大動脈瘤破裂など)の死者は減ってきています。

それでも、まだまだ少ないとは言えない状況です。

35歳という節目年齢に定められた健康診断は、身近に潜む健康リスクを再確認するための機会なのです。

胃カメラ・バリウム検査の義務はある?

結論として、35歳以上の健康診断であっても胃カメラやバリウム検査の義務はありません。

なぜなら、定期健康診断について定めた「労働安全衛生法規則第44条」において、定められた項目に胃カメラやバリウム検査の義務はないからです。

つまり、胃部の検査を従業員に受診させることについて、

企業に法的な義務はありません。

胃カメラやバリウム検査は、食道~十二指腸までの上部消化管に病変があるかどうか調べる検査です。

胃カメラは口や鼻からカメラを入れて、バリウム検査は造影剤(バリウム)を飲み、X線を照射して調べるという違いがあります。



生活習慣病はなぜ怖いの?

生活習慣病は喫煙、飲酒、肥満、生活リズムの乱れ、運動不足、栄養バランスの偏りなどが原因で引き起こされる病気の総称で、具体的に言えば高血圧や糖尿病などが含まれます。

実はこれらはがん、心臓病、脳血管疾患という3大死因との繋がりがとても強い病気です。

ではなぜ早めの受診が大事なのかといいますと、生活習慣病の原因は名前の通り、生活習慣によるものなので、早めに自分の生活を見つめ直して予防することで改善することができるからです。

しかし、こんなに恐ろしい病気にも関わらず、自覚がなく危機感を持たなければ、間違いなく大きな病気に繋がってしまいます。

生活習慣病の診療は難しいものではありません。

病気かどうかに関わらず、自分の生活習慣や健康状態を改良することにも繋がります。

恐ろしい病気に火をつけてしまう生活習慣病。

でもそれは早く受診することで改善・予防の余地はたくさんあります。

生活習慣病の診療をできるだけ早く受けることをお勧めします。

参考文献:生活習慣病はナメると怖い!? – 大場内科クリニック

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検診で生活習慣病のリスクが高いと言われたら?

もし、検診で「生活習慣病のリスクが高い」と言われた場合、どのような対処方法があるのでしょうか?

まずは、生活習慣病の原因となっている要因を把握することが大切でしょう。

人それぞれ要因は異なるので、以下のアドバイスを参考にしてみてください。

運動

意識的に運動をしないと、現代生活ではどうしても運動不足になりがちです。

運動をすることで、肥満・高血圧の予防、生活習慣病の改善に貢献し、骨も強くします。

それぞれの体力に合わせて、無理なく継続して行える運動をしましょう。

通勤や買い物、散歩などで、歩く機会を増やし、普段の生活の中に上手に運動を取り入れましょう。

食事

1日3食、腹八分目の量をよく噛んで食べましょう。

糖質、脂質、タンパク質をバランス良く食べることも大切です。

野菜から食物繊維をたくさん摂り、味付けは薄味にして、塩分はなるべく控えめにすることを心がけましょう。

お酒は適量を守り、週1日は休肝日を作るとGOODでしょう!

喫煙

喫煙は、心疾患、がん、脳血管障害、呼吸器疾患などの原因となります。

また、タバコの煙(副流煙)は、周囲の人の健康も害します。

禁煙が望ましいですが、喫煙場所を考えるなど、分煙を心がけましょう。

禁煙外来を利用することも1つの方法です。

休養

心身をリフレッシュしてストレスをためないようにしましょう。

仕事など同じ姿勢を続けるときには、伸びをするなど気分転換を図りましょう。

1日に10~30分でも自分の時間を持ちましょう。

何もせずぼーっとするだけでもOK!

好きな音楽を聴いたり、本を読んだり、散歩やスポーツで心地よい汗をかくのもOK!

疲れていると感じたら、短い時間でも休憩をとる、早めに帰宅して休むなど疲れをためないことが大切です。

参考文献:健診結果を活かして生活改善│名古屋市医師会健診センター

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健康寿命を延ばす方法は?

健康寿命の長さは、生活習慣が大きく関係しています。

最近は特に働き盛りの20代後半~40代男性、子育てと仕事の両立で忙しい20代~30代の女性の運動不足が目立っています。

さらに、メタボリックシンドロームなど、食べ過ぎによる肥満症も問題です。

健康寿命を延ばすためには、食生活と運動の両方を改善していく必要があるのです。

順番に詳しく見ていきましょう!

肥満にならない食生活

肥満はそれ自体がさまざまな生活習慣病を引き起こす原因となります。

健康的な食生活の第一歩は、まず「肥満にならないように心がける」ことでしょう。

そのためには、1日あたりの総エネルギー量を把握することが大切です。

エネルギーはインプットとアウトプットの関係なので、食べたエネルギー量よりも消費したエネルギー量が多ければ痩せることができ、その逆だと体内に蓄積されるのです。

骨をつくる食事

骨を丈夫にするには、日々の食事で骨をつくる材料となるカルシウムを十分に摂ることが欠かせません。

一般的にカルシウムは、日本人に不足しがちな栄養素と言われ、特に骨粗しょう症を予防するには、1日に700~800mgのカルシウム摂取が推奨されています。

また、ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあります。

ビタミンDは日光を浴びることで皮膚でも作られるのですが、こちらも不足することのないよう、食事から十分な摂取を心がけましょう。

生活の運動化

次に「運動習慣」。

体を動かすことは、脂肪を燃焼したり、筋力の低下を防ぐほか、適度な刺激を与えることで、骨を強くすることにも繋がります。

しかし、現代社会では多くの人が運動のための十分な時間がとれていません。

この問題に向き合うためには「生活の運動化」がカギとなります。

これは、生活リズムを変えるのが難しいのであれば、生活そのものを運動に変えてしまおうという発想です。

例えば、エレベーターを使う場面で階段を使う、自転車や一駅歩いて通勤するなど、生活リズムを変えずとも運動量を増やす方法は色々あります。

皆さんも気軽にチャレンジしてみてください!

参考文献:「骨」が未来を左右する!? 健康寿命を延ばす方法とは【専門家解説】|LINK@TOYO|東洋大学



まとめ

生活習慣病を引き起こす要因は身近にたくさんあります。

バランスの良い食生活、適度な運動はもちろんですが、現在、喫煙や飲酒を毎日しているという方は特に注意が必要です。

忙しい毎日を送る中で、睡眠不足の方や栄養不足の方も多いでしょう。

今一度、自分自身の生活習慣を振り返り、改善できるところから少しずつでもいいので、見直していくことが健康を維持していく上での第一歩かもしれません。



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宮原 恭樹|Kyoju Miyahara

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・日本スポーツ協会公認 アスレティックトレーナー
・日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者
・トリガーポイント マスタートレーナー

 

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