ストレッチなどを始めとしたウォーミングアップの方法は、軽い運動から徐々に運動強度を高めていくやり方が一般的とされています。
とはいえ、ウォーミングアップに適切な時間はあるのでしょうか?
ラジオ体操や柔軟体操もそのうちの一つとされており、静的運動から動的運動へと移行していきます。
目安とされている時間や種類について今日はチェックしていきたいと思いますので、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね!
ウォーミングアップに適切な時間はどのくらい?
心拍数を高めて、血流の流れを良くし、体温・筋温を上げるには、20分程度しっかりとウォーミングアップを行うことがポイントです!
終わる頃には、大汗をかくぐらいでなければいけません。
たとえば、部活動では限られた時間の中で、「心・技・体・戦術」の全ての質を高める必要があるので、ウォーミングアップに多くの時間を割くことはできませんよね。
20分では物足りない!という人は、自主的なウォーミングアップもOK!
主運動を行う際に、トップギアでプレイできる状態になっているのが、その人にとってのベストなウォーミングアップなのです。
また、一般的には軽い運動から徐々に運動強度を高めていきます。
一般的に行われている方法をご紹介すると、まず筋肉の柔軟性を高めるため、筋肉に刺激を与えるためにストレッチを行います。
もちろんこの時は、静的な状態で行いましょう!
その後、徐々に動的な運動であるラジオ体操や柔軟体操へと移行していきます。
この時注意することは、ストレッチと柔軟体操を同一のものと考えないで、どちらも全く別の運動であり目的としたものが違うと考えた方が良いでしょう。
その後、軽いランニングに移行していき、最終的にはダッシュのような瞬発運動を行います。
全体的な時間としては20~30分が目安と考えられていますが、スポーツの種類や外気温により方法や時間なども変わってきます。
ですが、ウォーミングアップの基本的な考え方に変わりはありませんので、まずは、普段から意識して、自分にとっての
ベストなウォーミングアップ(強度・時間・内容)を見つけることが重要です!
何よりも自分にとってのベストなウォーミングアップが出来れば、本番でもベストパフォーマンスを発揮することが可能になるでしょう!
参考文献:Vol.002 ウォーミングアップこそ、ベストパフォーマンスを生む。|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
参考文献:ウォーミングアップ
ウォーミングアップを行う目的とは?得られる様々な効果を紹介!
ウォーミングアップの種類
以前はウォーミングアップとして、スタティックストレッチがよく取り入れられていました。
しかし、スタティックストレッチは筋の伸張反射を抑制してしまうため、最大筋力が出せずパフォーマンスが低下することが報告されています。
そのため、ウォーミングアップ時にスタティックストレッチを取り入れる場合は、体温が上がったあと、短時間(30秒未満程度)が良いとされています。
一方、ウォーミングアップに適しているストレッチは、ダイナミックストレッチ、PNFストレッチ、バリスティックストレッチがあります。
ただし、反動をつけて行うバリスティックストレッチは強度が高く、筋や関節への負担が大きいため、
1.筋温が上がったあと
2.小さい動きから大きい動きへ、というポイントを押さえておく必要があります。
以下では、それぞれのウォーミングアップの種類を説明していきます。
スタティックストレッチ
スタティックストレッチとは、静的ストレッチとも呼ばれ、体を静止させ、反動を使わずに関節の可動域を段階的に増していき、無理のない程度に筋肉が伸ばされた状態をしばらく保持(15~60秒間)する方法です。
ダイナミックストレッチ
ダイナミックストレッチとは、動的ストレッチとも呼ばれ、体を動かしながら行うストレッチのことです。
代表的なダイナミックストレッチのひとつにラジオ体操があります。
ダイナミックストレッチは柔軟性の確保だけではなく、筋肉の温度も高めることができ、スポーツのウォーミングアップに採用されることが多いです。
PNFストレッチ
PNFストレッチとは、Proprioceptive Neuromuscular Facilitationの略で、固有受容性神経筋促通法と呼ばれています。
筋肉に対して適切な負荷量で、様々な収縮の仕方で負荷を与えることで、効果的に固有受容器(筋肉や関節の曲げ伸ばしに生じるセンサー)を刺激して神経筋の反応を良くしていくことを目的に行います。
バリスティックストレッチ
バリスティックストレッチとは、筋肉を伸ばすという意味ではスタティックストレッチと同じですが、勢いをつけてストレッチ動作を行う点が異なります。
例を挙げるならば、小学校の体操で行うアキレス腱伸ばしなどです。
スタティックストレッチと同じメリットを持ちますが、筋肉の発揮できる力が落ちてしまうというデメリットがあると言われています。
ウォーキング
腕は大きく振るのではなく、体の横から後ろへと肘を突き出すように動かします。
そうすることで肩甲骨がよく動き、肩甲骨周辺に集まる褐色脂肪細胞を刺激できます。
褐色脂肪細胞は脂肪燃焼を促す役割があるので、ダイエットにもオススメです!
また、股関節をしっかり使うことになるため、大股で歩くとGOOD!
歩幅が大きい方が運動負荷が高まりエネルギー消費がアップします。
ジョギング
ジョギングとは、軽い会話を交わしながらでも無理なく走れる程度の速度でのランニング運動のことです。
体内にしっかり酸素を取り込みながら、自分のペースで無理なく走れます。
参考文献:ウォーミングアップの目的と方法 | 健康長寿ネット
ウォーミングアップの種類6選!ストレッチや有酸素運動を紹介!
ウォーミングアップの効果
ウォーミングアップとは、メインとなる競技や練習前に行う準備運動のことで、その役割・効果には大きく2つあると言われています。
ひとつは、身体の状態をメインとなる競技や練習に向けて整えることです。
ウォーミングアップを通して体温・筋温を高め、筋への酸素・血流量を増加させることで、筋肉が柔らかくなり、素早く、スムーズに収縮することが可能になります。
関節の可動域も広がり、柔軟性が高まり、ケガを未然に防ぐことも可能になります。
さらに、ウォーミングアップの時間は、身体の状態に耳を傾ける時間でもあります。
どこかに違和感がないか、内臓の調子はどうか、呼吸はどうか、筋肉で痛いところはないか、左右のバランスはどうかなど、身体の状態に耳を傾けるタイミングでもあるのです。
もうひとつは、心の状態を競技や練習に向けて整えることです。
授業から部活動へと頭と心を切り換え、「さぁ、これから頑張るぞ!」という意識集中の状態を作り上げたり、練習内容をイメージしたりする心の準備を行わせることもとても大切です。
このあたりについてもう少し詳しく見ていきましょう!
まず、ウォーミングアップの目的は大きく以下の3つがあります。
・体を動きやすくする
・ケガを予防する
・心や気持ちの準備をする
なぜ、このような目的のためにウォーミングアップを行うかは、ウォーミングアップにより生じる効果が大きく関わってきています。
ウォーミングアップで得られる効果は以下の5つです。
筋肉を温める
名前の通り、ウォーミングアップには体を動かしたり、ストレッチをしたりすることで筋肉を温める効果があります。
筋肉は糸のような繊維が束になってできており、力を入れると線維が伸び縮みします。
線維の中には血液が流れているのですが、筋肉の温度が上がり血液が温められることで、ドロドロした血液がサラサラになり、繊維が滑らかに伸び縮みできるようになります。
結果として、運動したときに筋肉がスムーズに動き、ケガの予防につながるのです。
心拍数を上げる
運動やスポーツをすると筋肉を動かすエネルギーを作り出すため、酸素を血液の中に取り込む必要があります。
そのため、心拍数を高め、呼吸を多くすることになります。
しかし、いきなりこのような反応が体に起こると、心臓や肺などのかかる負担が大きくなるため、ウォーミングアップで事前に心拍数を上げて準備をすることが大切です。
脳を活性化させる
スポーツ選手がプレーの前に声を出したり、ルーティンの体操をしたりする場面を見たことがある方も多いでしょう。
これは、運動前に脳を活性化させて体を動きやすくしたり、自分のイメージ通りに体を動かしやすくするために行う行動です。
運動前に体だけではなく心の準備を行いスムーズに運動を始めることにもつながります。
関節の動きを滑らかにする
ウォーミングアップにより関節を動かすことで、関節から滑液(かつえき)と呼ばれる成分が分泌されます。
滑液は関節内の動きを滑らかにする潤滑油のような働きを持つため、よりスムーズな運動が可能になり、ケガの予防にもつながります。
神経を刺激して反応・反射を良くする
筋肉には神経がつながっており、その神経は背骨の通る脊髄から伸びています。
運動により筋肉が動くと神経から脊髄へと刺激が伝わり、筋肉を反射的に動かすような刺激が返ってきます。
そのため、ウォーミングアップで神経を刺激することで、瞬発的な反応や反射、一瞬に大きな力を必要とする動作をしやすくなる準備ができます。
参考文献:Vol.002 ウォーミングアップこそ、ベストパフォーマンスを生む。|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
参考文献:ウォーミングアップやクーリングダウンは必要?目的や効果、メニューについて理学療法士が解説 | OGスマイル
ウォーミングアップをするときの注意点
ウォーミングアップの量やタイプには個人差があります。
自分のタイプや体力に合ったウォーミングアップの内容を選んでください。
また、ウォーミングアップは競技特性を考慮する必要があります。
ただ体を動かせばよいのではなく、スピード、動き、脈拍などを徐々に主運動に近づけることが大切です。
また、ウォーミングアップにおける筋温の上昇は45~90分間保持されますが、ウォーミングアップ終了後、練習や試合までに5~10分間休息してしまうと循環系(心肺系)の効果は、消失してしまうという研究結果も報告されています。
安静にしているだけではなく、ストレッチをしたり、腿上げやその場でダッシュなど狭いスペースでもできる間欠的運動を繰り返してから練習や試合に臨むことをオススメします!
参考文献:ウォーミングアップの目的と方法 | 健康長寿ネット
参考文献:Vol.22 ウォーミングアップ | ワセダクラブ
まとめ
今まで、ただなんとなく体を動かしてから主運動を始めていたという人や、時間がなくつい億劫に感じてしまい疎かになっていたという人など、ウォーミングアップを真剣に取り組むことがなかった人が多いと思います。
しかし、何事にも下準備はとても大切ですよね。
大事な試合や結果を出したい時、この20分間は非常に重要な時間なのです!
どんな動きにも必ず意味や効果があると考え、一つ一つの動きを意識したウォーミングアップを心がけましょう!
宮原恭樹のプロフィール
宮原恭樹(Kyoju Miyahara)
大阪府出身 1994年生まれ
・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
・日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者(JATI-ATI)
・赤十字救急法救急員
・トリガーポイントマスタートレーナー
【 コメント 】
初めてパーソナルジムへ行く時は、どんなトレーナーが指導をしているのか不安になりますよね。
私の1番のこだわりは、カウンセリングを行いながらお客様の緊張をほどいて、ストレスなく楽しんでトレーニングを受けていただくことを常に心がけていることです。
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