肩こり＝貧血！？マッサージでも改善しない原因は“鉄不足”かもしれません

「何をしても肩こりが治らない…」

「マッサージも姿勢改善も効かない…」

そんなあなた、その不調は“貧血”による酸素不足が原因かもしれません。

実は、鉄分が不足すると筋肉が酸欠状態になり、慢性的な肩こりや疲労感を引き起こします。

本記事では、肩こりと貧血の意外な関係をわかりやすく解説し、フェリチン値によるセルフチェック方法や日常でできる改善習慣も紹介。

知らなかった視点から体調を見直すことで、つらい肩こりから抜け出すヒントが見つかるはずです。

その肩こり、実は“貧血”が原因かもしれません

「肩が重い…」「マッサージしてもスッキリしない…」

そんなつらい肩こりが、鉄分不足による“貧血”からきている可能性があることをご存じですか？

肩こりといえば姿勢や運動不足が原因と思われがちですが、体の中で酸素を運ぶ役割を担う“鉄”が不足していると、筋肉が酸欠状態になり、慢性的な疲労感やこりが出てくることがあるのです。

肩こりと疲労感…実は“体内の酸欠状態”かもしれない

私たちの筋肉は、酸素を使ってエネルギーを生み出すことで動いています。

その酸素を届けるのが、「ヘモグロビン」という赤血球中の成分。ヘモグロビンの材料となるのが「鉄分」です。

しかし、貧血状態ではヘモグロビンが不足し、筋肉に十分な酸素が届かなくなります。

その結果…

• エネルギー不足によるだるさ・疲れやすさ
• 酸素不足により肩の筋肉がこわばり、こりや痛みが発生
• 血流の悪化で老廃物がたまりやすく、こりが悪化

といった、見過ごされやすい「鉄不足による肩こり」が起こるのです。

特に女性に多い「鉄欠乏性貧血」と「かくれ貧血」

日本人女性の6割以上が鉄不足の傾向にあると言われており、月経や妊娠・出産などによって鉄分を失いやすい傾向があります。

鉄不足による貧血には2つのタイプがあります。

鉄欠乏性貧血

• 健康診断で「ヘモグロビン値が低い」と指摘される
• めまいや立ちくらみなどの典型的な症状が出やすい

かくれ貧血（潜在性鉄欠乏）

• ヘモグロビン値は正常だが、体内の“貯蔵鉄”が不足している状態
• 一見健康そうでも、慢性的な肩こり・頭痛・不眠・肌荒れなど、原因不明の不調に悩まされることが多い

「検査で異常なしと言われたのに、体がつらい…」という方は、フェリチン値（貯蔵鉄の指標）を測定してみることをおすすめします。

「かくれ貧血」のセルフチェックポイント

以下のような不調が複数当てはまる場合は、「鉄不足」が肩こりの引き金になっている可能性があります。

• 慢性的な肩こり・首こり
• 疲れが取れにくい、朝からだるい
• 顔色が悪い、唇やまぶたの裏が白っぽい
• 動悸・息切れを感じやすい
• 眠りが浅く、ぐっすり眠れない
• 頭痛やめまいが頻繁に起きる

これらは、体が酸素不足のSOSを出しているサインかもしれません。

 「かくれ貧血」はどうやって調べる？

一般的な健康診断では「ヘモグロビン値」しか測定しませんが、「かくれ貧血」は血液中のフェリチン値（貯蔵鉄量）を調べることで判明します。

• 病院の血液検査で「フェリチン」の測定を依頼する
• 健康診断でオプション検査を追加する

気になる方は、内科や婦人科で相談してみましょう。

特に「肩こりが続いていて、他に原因が見つからない…」という場合は、血液検査での鉄状態のチェックが突破口になることもあります。

鉄不足による肩こり対策におすすめの習慣

肩こり改善のためには、鉄分を補う日々の生活習慣も大切です。

• 鉄を多く含む食品を意識して摂る（レバー、赤身肉、あさり、ほうれん草など）
• ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップ
• 鉄分の多い食材でも、緑茶やコーヒーは吸収を妨げるので注意
• 鉄サプリの活用も有効だが、医師や薬剤師に相談を

肩こりの陰に、「見えない鉄不足」が潜んでいるかも

• 肩こりの原因が「鉄欠乏性貧血」や「かくれ貧血」であることは少なくありません。

• ヘモグロビンだけではわからない“隠れた酸素不足”が、慢性的な肩こりや疲労感に繋がっています。

• フェリチン検査で早期に気づけば、食事やサプリ、生活習慣の見直しで改善可能です。

「姿勢を良くしても治らない肩こり」に悩んでいる方は、体の内側からのアプローチも、ぜひ意識してみてください。

肩こりと貧血の関係｜疲労感の裏に潜む「鉄分不足」

鉄分が不足すると、なぜ肩こりが起きるのか？

それは、酸素を運ぶ役割をもつ“ヘモグロビン”が足りなくなり、筋肉が酸欠状態になるためです。

特に肩周りの筋肉は日常的に使われているため、酸素が行き渡らないと疲労が蓄積し、重だるい肩こりへとつながります。

では、なぜ体内の鉄分が不足してしまうのでしょうか？

ここでは、鉄分不足を招く3つの主な原因について解説します。

食生活による鉄分の摂取不足

鉄は、私たちの体にとって非常に重要な栄養素ですが、食べ物に含まれる鉄のうち、実際に体に吸収されるのはわずか約8〜10％。

特に植物性の食品に含まれる“非ヘム鉄”は吸収率が低いため、偏った食生活や極端なダイエットによって鉄分が不足しやすくなります。

「食事はしてるのに調子が悪い…」

そんな方は、鉄がしっかり摂れていない可能性を疑ってみてください。

妊娠・出産・授乳期の鉄分需要の増加

妊娠中は、胎児の成長のために母体から大量の鉄分が供給されるため、通常よりも多くの鉄が必要になります。

さらに、授乳期には母乳からも鉄が失われるため、継続的に鉄不足が進行しやすいのです。

「出産してからずっと肩が重い…」「なんとなく疲れが抜けない…」

それは、産後の鉄不足が原因である可能性もあります。

月経・子宮疾患による出血の増加

女性にとって最も多い鉄不足の原因が、毎月の月経による鉄の喪失です。

特に「過多月経」や「子宮筋腫・子宮内膜症」などがあると、慢性的な出血で体内の鉄が著しく減ってしまうこともあります。

「肩こりと生理のタイミングが重なると特にきつい…」と感じる方は、出血量と鉄の関係に着目する必要があるかもしれません。

貧血やかくれ貧血と診断されたら…

もし医師から貧血やかくれ貧血と診断された場合、まずは原因の特定が最優先です。

• 子宮筋腫や消化器疾患などの病気が背景にある場合は、根本治療が必要
• 食生活の乱れが要因の場合は、鉄・ビタミンの摂取と生活習慣の見直しが効果的
• 鉄剤を処方された場合は、最低でも3〜4ヶ月は継続して服用するのが基本です（途中でやめると再発のリスク大）

服用開始から1〜2週間でヘモグロビン値は上昇し始めるものの、「回復したかな？」と思って自己判断でやめてしまうと、貯蔵鉄が回復しないまま再び鉄不足に逆戻りしてしまいます。

日常でできる「貧血対策」と「肩こり予防」

栄養バランスの見直し

鉄だけでなく、赤血球やヘモグロビンの合成には以下の栄養素も不可欠です。

• 鉄：レバー、赤身肉、ひじき、あさり など
• ビタミンC：鉄の吸収を促進（ピーマン、柑橘類など）
• ビタミンB12・葉酸・亜鉛：赤血球の生成をサポート

月経のある女性は、毎日の食事だけで鉄を補うのが難しいこともあります。

そんなときは、鉄分サプリや鉄強化食品の活用もおすすめです。

体のサインを見逃さないこと

「最近ずっと疲れてる」「肩こりがつらい」「頭が重い」

その不調、年齢のせいでも、姿勢のせいでもなく、貧血かもしれません。

慢性的な疲労感や肩こりに悩んでいるのに、原因がはっきりしない方は、ぜひ一度血液検査でフェリチン値（貯蔵鉄の量）を調べてみてください。

早期発見・対処することで、体は確実に変わっていきます。

肩こりと貧血の関係についてよくある質問（FAQ）

「肩こり＝姿勢」だけではありません

「肩こり＝姿勢や運動不足のせい」と決めつけていませんか？

実は、貧血や鉄不足といった“体の内側の問題”が隠れていることも多いのです。

• 原因不明の肩こり・疲労感・頭痛に悩んでいる方

• 検査では異常がないのに体がつらいという方

そんな方は一度、「貧血・かくれ貧血」を疑ってみてください。

血液検査でフェリチン値を測定することで、隠れた原因が見えてくるかもしれません。

肩こりと貧血 まとめ

• 肩こりの原因には「鉄分不足」や「貧血」が関係していることがある

• 鉄が不足すると筋肉に酸素が届かず、こりや疲労が生じやすくなる

• 女性は月経や妊娠・出産などで鉄不足になりやすい

• 「かくれ貧血」はヘモグロビン値では見つかりにくく、フェリチン検査が重要

• 慢性的な肩こりや疲れには鉄不足のセルフチェックが有効

• 食事では鉄・ビタミンC・B12・葉酸などをバランスよく摂取することが大切

• 鉄分の吸収を妨げる緑茶やコーヒーの摂取タイミングにも注意が必要

• 鉄剤は医師の指導のもと、継続的に服用することが望ましい

• 姿勢や筋肉だけでなく「体の内側」に目を向けた肩こり対策が必要

• 「なんとなく不調」を放置せず、血液検査での早期発見が改善への第一歩