突然ですが、皆さんはしっかり睡眠をとれていますか?
忙しい毎日を過ごすあまり、睡眠時間が少ない方もいるでしょう。
そんな生活を送る上で気を付けたいのが「生活習慣病」です。
予防策と睡眠との関係性とは?
一般的に理想の睡眠時間は“6~8時間”と言われています。
睡眠不足は生活習慣病の原因ともなり兼ねないため、就寝時は質の高い睡眠も求められます。
今日は、生活習慣病の予防と睡眠の関係性について、詳しくご紹介していきたいと思います!
それでは、早速見ていきましょう!
生活習慣病の予防と睡眠の関係性について!
そもそも「生活習慣病」とは、以前は「成人病」とも呼ばれていました。
病気の原因として、細菌等の病原体や遺伝的要因、さらに生活習慣の3つが挙げられます。
生活習慣病とは、生活習慣が要因としてかかる割合が多い病気をまとめて呼ぶ総称です。
生活という言葉通り、主に4つの日常の行動が関わっています。
・食習慣
・運動習慣
・休養(睡眠)の取り方
・嗜好品(飲酒・喫煙)
上記が身体に悪影響を及ぼすような日常生活を送っていると、生活習慣病の発症や悪化につながります。
早期発見、早期治療や予防が可能なことや、成人より前でも発症することから、生活習慣病と呼ばれるようになったのです。
では、ここからは生活習慣病の予防と睡眠の関係性について見ていきましょう!
生活の中でかかせないのが睡眠です。
睡眠不足が肥満や糖尿病、高血圧など、生活習慣病の要因になる場合があります。
この機会に生活習慣病と睡眠の関係を知って、病気予防や生活改善に役立てましょう!
生活習慣病と睡眠障害の相互作用
生活習慣病と睡眠の質は相互関係にあり、影響を及ぼしていることをご存知でしょうか?
生活習慣病の患者さんの方には、睡眠障害である睡眠時無呼吸症候群や不眠症になっている方が多いことが分かっています。
また、睡眠障害があると日中の活動に影響します。
日中の疲労や集中力の低下、気分変調が起こりやすくなり、生活習慣の悪化へとつながるのです。
運動不足やストレスで夜寝ることが難しくなると、睡眠障害を発症します。
また、寝不足で体がだるくなると、運動しなくなり、生活習慣病になるという悪循環に陥るのです。
生活習慣病は睡眠時間が短すぎるだけでなく、長すぎてもリスクがあると言われています。
理想の睡眠時間は6~8時間です。
睡眠時間が短い人では肥満や高血圧、糖尿病が多くなると指摘されています。
5時間以下の睡眠の場合、糖尿病発症の危険率が2,5倍上昇するという研究もあります。
逆に、9時間以上の睡眠では将来的に体重と体脂肪が増加するという、アメリカで行われた研究の報告があります。
高齢者の睡眠と生活習慣病
高齢者の睡眠は加齢によるホルモン分泌の影響で、生体機能リズムが早い時間にずれます。
また、深い眠りが減り、浅い眠りが多くなるため中途覚醒が起きたり、早寝早起きになるのです。
夜の睡眠で脳が休む時間にしっかり休息をとれないと、ホルモン分泌が異常をきたします。
結果として、昼夜の区別がつかなくなり徘徊するなどの症状や認知症を引き起こします。
高齢者は糖尿病、高血圧、脂質異常症などの危険因子や脳卒中、虚血性心疾患が主な生活習慣病となっています。
参考文献:生活習慣病と睡眠の関係は?メカニズムから対策まで解説! | 健達ねっと
睡眠不足だと生活習慣病になりやすい?
最近の研究では、睡眠不足が生活習慣病を引き起こすことも分かってきました。
まず夜遅くまで起きている人や、眠りの浅い人などは、常に緊張状態である交感神経が優位となって血圧が高い状態が続くため、高血圧を招くと考えられています。
次に睡眠不足は血糖値をコントロールするインスリンというホルモンの働きを悪くするため、糖尿病の発症リスクを高めることが分かっています。
さらに、睡眠不足になると食欲を調整するホルモンに影響して、食欲を増大させるため肥満を招くと考えられています。
高血圧、糖尿病、肥満はいずれも動脈硬化の危険因子であり、睡眠不足は狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患のリスクを高めることにもつながるのです。
参考文献:【睡眠】 眠りの質を高めよう! | 健康サポート | 全国健康保険協会
睡眠障害とは何?
睡眠に関係しているいろいろな病気をまとめて睡眠障害と呼びます。
ここでは生活習慣病としての側面が強い睡眠障害として、不眠症と睡眠時無呼吸症候群を取り上げて解説していきます。
まず、不眠症は眠れないことによって昼夜の生活に支障が生じてしまう病気です。
高齢になると多くなります。
その理由は、歳と共に目覚めている状態と寝ている状態のメリハリが少なくなることと、加齢によって睡眠の時間帯が早くなることです。
そのため、睡眠中に何度も目が覚めたり、まだ朝の暗いうちに目が覚めてしまったり、昼夜にうとうとすることが多くなります。
一方、若い世代の不眠症の原因としては、タバコやアルコール、カフェインなどの影響、精神的ストレス、夜間シフトのある職業、睡眠環境がよくないといった理由があります。
こうした加齢や生活習慣・環境による不眠症以外に、夜間頻尿やムズムズ足症候群など、なにかの病気による症状が睡眠の妨げになっているケースもあります。
なお、不眠症は近年、糖尿病や高血圧、うつ病などの発症を増やしたり、治療を悪化させる要因として注目されています。
次に睡眠時無呼吸症候群についてですが、この病気は近年、交通事故のニュースなどでしばしば見聞きするようになりました。
夜間、睡眠が浅いため、昼間にうとうとしやすく、事故につながりやすいのです。
睡眠時無呼吸症候群はいくつかのタイプに分けられますが、一番多いのは、睡眠時に喉の気道が周囲の組織に圧迫されて呼吸が止まるタイプです。
このタイプは肥満の人に多く、生活習慣病の一つといってよいでしょう。
肥満以外には、下あごが小さいことが関係している場合や、中枢性の原因(脳から出る呼吸の指令の乱れ)があります。
睡眠時無呼吸症候群では、単に昼間の眠気が問題なだけではなく、医学的には、高血圧や心不全などの原因となったり、それらを重症化させることが問題です。
参考文献:睡眠障害 | 生活習慣病 | 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
睡眠の質を高める方法を紹介!
生活習慣病の予防や改善には、質の良い睡眠が重要となっています。
健康のためにも、睡眠の質を良くするポイントをご紹介していきます!
行動編
起床、就寝時間を決める
毎日バラバラだと体内時計に狂いが生じてしまいます。
難しい場合は起床時間を合わせることから始めましょう。
起床時に日光を浴びる
体内時計は朝に日光を浴びるとリセットされます。
軽い運動をする
適度な運動習慣は体温を上げ、睡眠に良い影響を与えてくれます。
ストレスをためない
気になることがあると睡眠が浅くなったり寝付きが悪くなります。
入浴方法
眠る2~3時間前にぬるま湯(37℃~40℃)に浸かることでリラックス効果があります。
食事編
夕食の時間
夜遅い時間(21時以降)の食事は、眠りを妨げたり、摂取エネルギーが脂肪に変換しやすいです。
夕食の内容
バランスの良い食事を意識し、過食や油ものを控えましょう。
カフェイン摂取の時間
午後・夜は控え、就寝前4時間以内は避けましょう。
アルコールの量
眠りが浅くなり、睡眠の質が低下してしまいます。
環境編
寝具
枕は首の角度がおよそ5度が理想で、ベッドマットや布団は適度な固めがGOOD!
部屋の明るさ
照明が明るいものは暗めに変えたり、遮光カーテンを利用しましょう。
部屋の香り
暗い中では五感が冴えるので、リラックスできる香りを選びましょう。
就寝時の音楽
寝ている間は音楽は聴かず、できるだけ静かにしましょう。
テレビやスマホ
光の刺激で体内時計が乱れてしまうので気を付けましょう。
まとめ
睡眠が関わる病気は、糖尿病や高血圧など多岐にわたります。
生活習慣病と睡眠は関係があるの?と思っていた方も多いかもしれません。
自分自身の睡眠を振り返ってみて、質の良い眠りにつけているのか、気持ちよく朝を迎えられているのかがとても大切です。
睡眠不足にならないような生活を心がけ、体内時計を正確にしておきましょう!
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