糖尿病を改善するための運動時間は?食前食後どっちがオススメ?

40歳を過ぎてから発症するケースが多い糖尿病。

これらの原因や要因は様々で、治療法には運動や食事指導が良いとされています。

同時に糖尿病の人が運動を行う場合、“時間帯”には配慮が必要です。

食前・食後どちらが運動を行うのに効果があるのか気になる方も多いはず。

また、運動を行う際の注意点なども合わせて見ていきたいと思います!

糖尿病による症状の現れ方は個人差もありますが、ほとんどないものもあれば、突然現れる場合もあるので、普段の体調管理には十分気を付けましょう。

それでは、早速見ていきましょう!



糖尿病を改善するための運動時間は?

糖尿病の治療には、運動療法・食事療法・薬物療法の3本柱があります。

運動により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病を改善します。

運動療法の目標として、運動の頻度はできれば毎日、少なくとも週に3~5回、運動強度は中等度(ややきつい)の全身を使った有酸素運動を行います。

また、週に2~3回のレジスタンス運動を同時に行うことが勧められています。

有酸素運動

できれば毎日、少なくとも週に3~5回、各20~60分で行い、1週間の合計150分以上の実施が勧められています。

糖尿病患者の糖代謝の改善は運動後12~72時間持続することから、血糖値を低下改善させるため、運動はできれば毎日行う必要があります。

また、歩行運動の場合、1回につき15~30分間、1日2回、1日の運動量として約10,000歩、消費エネルギーとして160~240kcal程度が適当であると言われています。

レジスタンス運動

週に2~3回の実施が勧められています。

ただし、虚血性心疾患などの合併症患者などは高強度のレジスタンス運はNG!

また、高齢者においても急激な頻度や回数での実施は勧められていません。

参考文献:糖尿病を改善するための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

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糖尿病改善の運動は食前?食後?

糖尿病の運動療法は、ブドウ糖の消費を増やし、また低下しているインスリンの効き目を改善して血糖を下げます。

通常、血糖値は食後1時間頃にピークを迎え、その後徐々に低下し、食事をするたびにこの上下を繰り返します。

そこで、血糖コントロールを行う上では、最も血糖値が高くなる食後1時間頃に運動療法を行うのが最適です。

また、血糖値が低い時に運動をすると低血糖を起こすことがあります。

特に血糖降下剤やインスリン治療を受けている方は起床後や食前の空腹時の運動は避けるようにしましょう。

参考文献:糖尿病のため運動療法をしています。運動は食前・食後、どちらが効果的ですか? | オムロン ヘルスケア

糖尿病の運動に適した時間帯はいつ?

運動療法には急性と慢性のふたつの効果があります。

急性効果では、運動し筋肉が働くことにより、筋肉中のブドウ糖や脂肪酸が消費され、それを補うため、血液中のブドウ糖や脂肪が減ります。

慶応義塾大学スポーツ医学研究センターでは腕時計型脈拍計をつけてもらい、「食事の1時間前」、「食後1時間後」、「食後3時間後」の3つの時間帯に運動を行った場合と、運動を行わない場合、合計4通りを測定しました。

運動を行う時間帯によって、また行わなかった場合を比べて、時間の進行に合わせて血糖値の上昇がどのように変わっていくかを測定しています。

運動強度の目安として、最もよく使われるのは「脈拍数(心拍数)」です。

脈拍数は、一定の時間内に心臓が拍動した回数を言い、通常は1分間の回数で表されます。

効果的な運動の強度を知るために最も効果的な方法は、自分の脈拍数をリアルタイムに測定することです。

実証実験の結果は、「運動はいつ行っても血糖値は下がる」というものでした。

30分の有酸素運動を行うことで、血糖値の下降も見られました。

しかし、血糖値の降下を示し曲線は、運動する時間帯によって、まったく違うものになりました。

食後1時間後の運動では、血糖値のピークになる部分がちょうど運動の時間に合い、血糖値の上昇が抑えられました。

運動終了後に少し上昇しますが、そのまま自然に下降していきます。

参考文献:運動に適した時間帯はいつ? 「運動療法 情報ファイル」が実証実験 | ニュース | 糖尿病ネットワーク



どんな運動がオススメなの?

インスリンの効果を高めて血糖値を下げる運動には、有酸素運動と筋力トレーニングがあります。

一般的に、中等度(ややきついと感じるくらい)の有酸素運動が勧められています。

筋肉量を増加し、筋力を増強する筋力トレーニングも同様に効果があるとされています。

最近の研究では、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることによって、より良い治療効果が生まれることが明らかになりました。

今まで習慣がなかったのに激しい運動を急に始めると思わぬ体の不調が生じます。

ストレッチや準備体操を十分に行い、最初は軽い運動から少しずつ強度を上げましょう。

また、合併症や他の病気をお持ちの方は事前に担当医師と相談をしましょう。

リハビリテーション科の医師や理学療法士は、こうした合併症のある方にも、ない方に対してもそれぞれの方に適した運動療法を考えてくれます。

太極拳やヨガなどのゆっくりとした動きをベースにした運動でも、正しく行うと、安全かつ効果的な運動療法になると報告されています。

膝関節痛や腰痛をお持ちの患者さんは、荷重による負担の少ない水中運動や椅子に座ってできる運動が良いと言われています。

糖尿病の方ご自身が「好きで、楽しく、続けられる運動」を見つけていきましょう!

参考文献:糖尿病の運動のはなし

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運動をする時の注意点

最後に糖尿病の方が運動をする時の注意点をいくつかご紹介していきます。

食事療法と運動療法は2つをセットで考えましょう

運動をすることによって食欲が増し、たくさん食べてしまうと糖尿病の状態を悪化させることになりかねません。

また、食事療法をきちんと行わなければ運動療法の効果は不十分となります。

運動療法は食事療法を補助し、2つを合わせることで治療効果が高まります。

低血糖を予防します

インスリンやSU薬を用いている人は低血糖に注意が必要です。

運動をする時は低血糖の症状に注意し、ブドウ糖や軽食を準備しておきましょう。

1型糖尿病の方では、血糖値をこまめに測り、必要に応じて補食をします。

適切な靴を準備しましょう

糖尿病の方は、足を大事にすることが特に大切です。

運動の時は、足に合った履き慣れた靴を使いましょう。

運動の前と後で、しっかり足の観察をすることも大切です。

運動をする前には準備体操をしましょう

中等度(ややきついと感じるくらい)以上の運動を行う際には、準備運動・整理運動をしっかりしましょう。

また、夏の炎天下や冬の寒冷時に無理をして運動をすることは避けましょう。

屋外で運動ができない場合は、屋内でできる運動を行うようにし、運動中はこまめに水分補給をし、脱水にならないよう気を付けましょう。

運動を禁止する、制限した方がよい状況

糖尿病の方は、運動を始める前に主治医に相談が必須です。

合併症をお持ちの方や、血糖のコントロールが不十分な方では、運動を控えた方がよい場合があります。

・血糖値が高い時
・脱水のある時
・感染症がある時
・自律神経障害が進んでいる時
・網膜症が進んでいる時、眼底出血がある時
・腎臓の病気が進んでいる時
・足に進行した潰瘍、壊疽(えそ)がある時
・重い心臓病(心筋梗塞など)、肺の病気がある時
・骨、関節の病気をお持ちの方

これらに当てはまる方でも、状態や時期によってできる運動があります。

日常生活の身体活動量を可能な限り低下させないようにしましょう。



まとめ

毎日仕事や育児、家事で忙しく運動をする時間がとれない…

そんな方も少なくないと思います。

そのような場合は、毎日の身体活動量を増やすことから始めてみましょう!

たとえば、通勤や通学、掃除や洗濯などいつもより多く動くようにするだけでも十分効果は期待できると言われています。

自分が今できる毎日のちょっとした工夫で体を動かす方法を考えてみましょう!

宮原恭樹のプロフィール

宮原恭樹(Koyju Miyahara)

大阪府出身 1994年生まれ

・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
・日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者(JATI-ATI)
・赤十字救急法救急員
・トリガーポイントマスタートレーナー

【 コメント 】

初めてパーソナルジムへ行く時は、どんなトレーナーが指導をしているのか不安になりますよね。

私の1番のこだわりは、カウンセリングを行いながらお客様の緊張をほどいて、ストレスなく楽しんでトレーニングを受けていただくことを常に心がけていることです。

なりたい女性像や今抱えているお悩みなど、カウンセリングの時間をしっかり取ってたくさん会話をさせていただくので、不安を解消して今必要なトレーニングをご提案することができます!

まずはカウンセリングだけでもいいので、どんな小さな悩みでもお気軽にお話ください!

※HPプロフィールより引用

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宮原 恭樹|Kyoju Miyahara

宮原恭樹(Kyoju Miyahara)

 

・日本スポーツ協会公認 アスレティックトレーナー
・日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者
・トリガーポイント マスタートレーナー

 

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