生活習慣病の予防はいつから?子供もなる可能性がある?

若い頃からの生活習慣が原因で起こる「生活習慣病」。

その要因や症状は人によってさまざまです。

また、大人に限らず、子供でもなり得る可能性があるため、いつから予防をすれば良いのでしょうか?

生涯健康で暮らせるためにも、生活習慣病のリスクを知ることは大切です。

後半では、予防する対策についてもチェックしていきますので、ぜひ気になる方は最後まで目を通してみてくださいね!

それでは、早速見ていきましょう!



生活習慣病の予防はいつからするのがベスト?

生活習慣病、特に肥満はいつから将来の健康に影響するのでしょうか?

また、どの時点から医療が介入すべきなのでしょうか?

少なくとも思春期の肥満では、心臓の冠動脈に様々な動脈硬化が起きていることが確認されています。

7歳の肥満で将来の冠動脈疾患のリスクが増えること、5歳の肥満で30歳台からの病死の率が高くなること、さらに4歳未満での肥満の発症は成人期肥満への移行率が高く、肥満の程度も高いことも分かっています。

「もう肥満を気にしなくて良いのは0歳児だけかも」などと言っている間に、別の方面からの研究が注目を集めています。

それが「DOHaD(developmental origins of health and disease」という説で、生活習慣病は、生活習慣病や遺伝的な要因のみならず、胎児期から乳幼児期、学童期における環境要因が発症に影響している、というのです。

この説は、低出生体重児に成人後の虚血性心疾患の発症が多いことから脚光を浴び、低出生体重児だけではなく逆に出生体重が大きな子供にも同様のリスクがあること、妊娠している母親が戦争などで飢餓状態に追い込まれた場合に、出生した子供は将来の糖尿病や虚血性心疾患のリスクが高まること、彼らには環境要因によってもたらされたと考えられる特定の遺伝子変化が起きていること、逆に妊娠中に過度の体重増加があった母親から生まれた子供にも肥満発症リスクが高いこと、などが次々と解明されています。

妊娠中の女性の過度の体重増加は母子の健康にとって好ましくありませんが、体重増加を気にするあまり(あるいは美容の目的で)、栄養状態が悪い妊娠・出産をしてしまうと、胎児もしくは新生児には、飢餓に適応するための遺伝子の変化が起こり、この変化が生後栄養状態が改善されたあとには子供にとって不利に働き、将来の肥満や生活習慣病、虚血性心疾患の遠因になっているようです。

ただ、だからといって小さな赤ちゃんに、大きくなってはいけないというわけではなく、急激もしくは過度の体重増加が良くない、ということです。

小さく生まれた赤ちゃんや、食の細い赤ちゃんがよく食べるようになると、家族は嬉しいものですし、そうすると赤ちゃんもさらによく食べるようになります。

ですが、行き過ぎに気付いたらブレーキを効かせることも必要です。

さて、その子供も20年もすれば妊娠適齢期になるわけですから、「生活習慣が将来の健康に影響を及ぼすのはいつからか?」という問いには、実は答えがなく、ライフサイクル全般の問題と言えそうです。

参考文献:“生活習慣病”は小児期から、乳幼児期から、そして“胎児期”から

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子供も生活習慣病になる可能性がある?

生活習慣病になる可能性があるのは大人だけではありません。

実は子供でも生活習慣によっては様々な病気にかかってしまう可能性があります。

メタボリックシンドロームの予防は、成人のみが取り組むべき課題ではありません。

近年では小児肥満が深刻化し、メタボリックシンドロームとの関連が問題視されています。

そこで新たに小児期メタボリックシンドロームの診断基準が設けられ、早期発見・早期予防の取り組みが求められるようになりました。

小児肥満の子供は、その約70%が成人肥満に移行すると考えられ、また高度の小児肥満は、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を合併する可能性が高くなるため、子供の頃からの肥満予防が大事だと考えられています。

このように肥満の子供は生活習慣病にかかる可能性があるので、十分な注意が必要と言われています。

★子供が生活習慣病になる原因とは?

子供が生活習慣病になる原因は様々ですが、主に食事と睡眠の質が関係していると言われています。

小児メタボリックシンドロームを防ぐには、生活習慣病の改善が大事です。

朝食を欠食し、夕食時間・睡眠時間も遅くなることが、小児期メタボリックシンドロームを促進させる要因であることが分かっています。

また近年では、脂肪や塩分の多いスナック菓子などの間食が出回り、また気軽に手に入る環境にあります。

さらに部屋にこもってゲームなどの遊びに興じる生活では、外に出て体を使った運動をしている子供に比べて肥満になりやすいという調査結果も出ています。

参考文献:子どもも生活習慣病になるって本当?その原因を解説します



生活習慣病とはどんな病気?

生活習慣病とは、「健康的と言えない生活習慣」が関係している病気のことです。

逆に言えば、生活習慣次第で発病を防ぐことができる病気という言い方もできます。

また、発病した後の経過は、生活習慣によって大きく左右されることが少なくありません。

もう少し詳しく見ていきましょう!

病気の原因として分かりやすいのは、細菌やウイルスなどの「病原体」や「有害物質」などです。

また、何かの病気になりやすい体質が先祖から引き継がれる「遺伝的な要素」も、病気の発症や進行に影響すると言われています。

そして、もう一つ、食習慣・運動習慣・休養のとり方・嗜好(飲酒や喫煙)などの「生活習慣」も糖尿病や高血圧、さらにはがん・脳卒中・心臓病など、多くの疾病の発症や進行に深く関わっていることが明らかになっています。

生活習慣病とは、これら3つの要素のうち、生活習慣に関わる要素が強い病気をまとめて言い表した総称です。

参考文献:生活習慣病とは | 生活習慣病とその予防 | 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会

生活習慣病と運動不足の関係!運動をしないといけない理由は?



生活習慣病を予防するための方法!

最後に生活習慣病を予防する方法について3つご紹介していきます!

ぜひ気になる方は早速今日から実践してみると良いかもしれません。

運動習慣

適度な運動は、生活習慣病の予防に何より大切です。

運動によって、肥満防止・血流の改善・筋力の向上などを期待できるためです。

身体を動かせば消費エネルギーが増えます。

同じく脂肪も燃焼されるため、肥満予防・改善につながります。

また、運動は血流促進や血管の柔軟性を保つうえでも有効です。

心臓・血管の働きがサポートされるため、高血圧・動脈硬化の予防を期待できます。

さらに、筋力・身体機能の維持にも運動は欠かせません。

特に筋力の低下は、歩行困難・寝たきりのリスクを高めます。

足腰を弱らせないためにも、適度な運動によって筋肉や体力を維持しましょう。

ちなみに、運動は骨も適度に刺激するため、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。

生活習慣病の予防のためには「有酸素運動」が特にオススメです!(ウォーキング、散歩、水泳、軽いジョギング、ストレッチ、ラジオ体操、ヨガなど)

スポーツが苦手という方は、日常生活の中で運動量を増やす工夫をしましょう。

例えば、いつもより大股で歩いたり階段を使うのもGOOD!

なお、生活習慣病を予防するには定期的な運動を習慣づけることが大切です。

途中で挫折しないためにも、運動は自分が無理なく続けられる範囲で行いましょう。

生活習慣病を運動で予防する方法5選!どんな運動がオススメ?

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食生活

生活習慣病を予防するためには、食事のバランスを整えることが大切です。

脂質の摂取はなるべく控え、タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維がバランス良く摂れる献立を工夫しましょう。

また、食事は1日3食、腹八分目を心がけましょう。

理由は「肥満を予防するため」です。

特に、朝食を抜くことが多いという方は要注意です。

1食でも抜くと、身体が必要以上のエネルギーや脂肪をためこもうとします。

そのため、食事量がさほど多くなくても肥満になりやすくなるのです。

もちろん、1回あたりの食事量をほどほどにすることも必要です。

簡単に言えば、「食べ過ぎ」には気を付けましょう。

腹八分目を実行するには、よく噛んで食べるのがオススメです!

噛むことで満腹中枢が刺激されるため、自然と食事量を減らせます。

あわせて、糖質・塩分の摂り過ぎにも注意しましょう。

糖質の過剰摂取は、肥満だけでなく糖尿病のリスクを上昇させます。

また、塩分には血管を収縮させる作用があります。

つまり、摂り過ぎると高血圧・動脈硬化のリスクが高まるのです。

特に外食や加工品は、塩分・糖質・脂質過多になりやすいため注意しましょう。

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睡眠

生活習慣病を予防するには、質の良い睡眠をとることが大切です。

睡眠不足は、生活習慣病の発症リスクを高めます。

例えば、睡眠不足になるとインスリンの働きが低下します。

インスリンが機能しなくなると、血糖値が下がりにくくなるため、糖尿病のリスクが上昇します。

また、睡眠不足は高血圧・動脈硬化とも深い関係があります。

睡眠が不足すると、交感神経が活性化しやすくなります。

交感神経は、血圧・脈拍を上昇させる神経系です。

つまり過度に活発化すると、血圧が慢性的に高くなります。

それだけ心臓・血管に負担がかかるため、高血圧や動脈硬化にかかりやすくなるのです。

ちなみに十分な睡眠をとるには、単純に睡眠時間を長くするだけでは不十分です。

たとえ睡眠時間が長くても、眠りが浅ければ睡眠不足になります。

十分な睡眠を得るには、睡眠時間の確保と合わせて、睡眠の質を上げることを心がけましょう。

生活習慣病の予防と睡眠の関係性!睡眠不足だと病気になりやすい?

寝る前におすすめ!睡眠の質が上がるストレッチメニュー4選!

以下のようなポイントに気を付けましょう!

・就寝、起床時間を一定にする
・起床後は朝日を浴びる
・適度な運動
・就寝前の2~3時間前に入浴する
・スマホ、PCの使用は就寝の1時間前までにする
・寝酒は控える

参考文献:生活習慣病の予防法を詳しく解説!予防健診の内容や受け方も紹介 | 健達ねっと



まとめ

少し前までは「生活習慣病は大人の病気」という認識があった方も多いはずです。

最近では、生活習慣の変化から、子供の生活習慣病も増えてきています。

生活習慣病という病気がどのような病気なのか、子供から大人まで年齢関係なく誰にでもなり得ることを理解する必要があります。

また、そうはならないための予防策も非常に大切です。

運動・食生活・睡眠には今以上に意識した上で、健康的な生活を心がけていきましょう。



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宮原 恭樹|Kyoju Miyahara

宮原恭樹(Kyoju Miyahara)

 

・日本スポーツ協会公認 アスレティックトレーナー
・日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者
・トリガーポイント マスタートレーナー

 

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