生活習慣病の予防に必要な1日のウォーキングの歩数は?

今現在、健康のためにウォーキングをしている方はどれくらいいるでしょうか?

実は、生活習慣病の予防にも効果があるウォーキングですが、気になるのが1日に必要な歩数ではないでしょうか。

とはいえ、毎日の生活の中で意識的に歩くことがない方や、そもそもウォーキングをする時間やタイミングがないという方も多いはずです。

ほんの少しの工夫を取り入れるだけでも1日の歩数を増やすことは可能ですので、今日は生活習慣病予防のためのウォーキングについて、詳しく見ていきたいと思います!



目次

生活習慣病の予防に必要なウォーキングの歩数は?

1日の歩数が多いほど死亡のリスクが低下する

1日の歩数が多いほど、すべての原因による死亡のリスクが低下することが、米国の4,800人を対象とした大規模調査で明らかになっています。

「運動や身体活動が健康に良いことは明らかですが、1日に何歩を歩けば良いのか、運動の強度はどれくらいが良いのかを知るために、より大規模な調査が必要」と言われています。

1日8,000歩で死亡リスクは51%減少

これらの調査の結果、1日の歩数が多いほど、男女とも死亡率が低くなり、心血管疾患やがんによる死亡率が低くなることが分かりました。

1日に4,000歩しか歩かない人に比べ、8,000歩を歩いている人は、全原因による死亡のリスクが51%減少したというのです。

さらに1日に1万2,000歩を歩くと、死亡リスクは65%減少しています。

体を活発に動かし対策しましょう!

体を活発に動かすことで、肥満、心臓病、2型糖尿病、一部のがんなどのリスクを低減できると言われています。

さらに、運動を習慣化することで、毎日を気持ちよく過ごせるようになり、睡眠を改善するのにも役立つとされているのです。

1,000歩多く歩くだけでOK!

米国の研究では、1日に1,000歩を多く歩いただけでも、死亡リスクを低下できることが明らかになっています。

研究グループは、ウォーキングと心血管疾患や2型糖尿病などの発症リスクとの関連を調べた、米国、英国、オーストラリア、南アフリカ、中国、日本などの40カ国以上の研究を調べ解析しています。

その結果、1日の歩数が1,000歩増えるごとに、死亡リスクや心血管疾患リスクが低下することが明らかになったのです。

歩数が1日に1,000増えるごとに、全死亡リスクは6~36%減少し、心血管疾患リスクは5~21%減少しています。

年齢や性別、体重、食習慣、飲酒、喫煙などの生活スタイルに関わらず、ウォーキングに健康増進の効果があることが示されています。

参考文献:毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果 | ニュース | 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会



正しいウォーキングのやり方

健康増進のためや、生活習慣病の予防のための運動として、歩き方や運動強度、頻度や時間を考慮して「歩く」活動はとても大切です。

ウォーキングは、障害が生じる危険度も少なく、老若男女問わずに行える運動です。

そこで、気になるのが正しいウォーキングのやり方です。

健康寿命が延びるウォーキングのやり方として、身体活動の運動強度は低強度・中強度・高強度の3段階に分けられます。

健康寿命を延ばすためには、中強度が最適な運動強度とされています。

歩行でいうと、低強度は家の中の移動や意識せずにだらだらとした歩行、洗濯や料理、掃除などの家事を指します。

中強度は、大股で地面を力強く蹴る歩行、うっすらと汗ばむ程度の速歩き、会話が何とかできる程度の息が弾む歩行、山歩きや畑仕事などです。

高強度はきついと感じる運動や激しいトレーニングを指します。

普段の買い物や通勤、犬の散歩などで行っている歩行を以下のことを意識して行うとさらに効果がアップしますよ!

★健康寿命が延びるウォーキング

・大股で地面を力強く蹴って歩く
・うっすらと汗ばむ程度に速歩きをする
・息が弾むくらいのペースで歩く

参考文献:健康長寿に効果的なウォーキング | 健康長寿ネット



ウォーキングをするときの注意点

普段運動習慣がない人や、体力や歩行に自信がない方が、いきなり高いレベルの歩数や運動強度を目指すと健康を損なう恐れがあります。

まずは今よりも身体を動かす時間を増やすこと、歩行時には中強度の歩行を意識すること、毎日の習慣として無理なくウォーキングを続けることが大切です。

場合によっては現状維持が目標となることもあります。

体調や天候が優れないときは無理をせずに休み、その分調子のよいときに少し多く歩くなどして、平均的な目標として捉えましょう。

ウォーキング後の疲労感をみて、疲労が残る場合はやや目標を下げ、2か月間疲労を残さず継続できれば目標を上げるなど、目標の調整を行うことも大切です。



ウォーキングにはどんな効果がある?

これらのウォーキングですが、どのような効果があるのでしょうか?

順番に見ていきましょう!

脂肪燃焼

ウォーキングは酸素を身体に取り入れながら行う有酸素運動です。

有酸素運動は、脂肪をエネルギー源として使い、燃焼させます。

脂肪が減少することによって生活習慣病の予防や改善に繋がります。

高血圧の改善

タウリンやプロスタグランジンEという物質が血中に増加し、血圧を下げます。

糖尿病の改善

血中の中性脂肪を分解する酵素を活性化させ、動脈硬化を改善します。

糖尿病の改善

血中のブドウ糖が利用され、血糖値を下げる効果があります。



心疾患のリスク低下

肥満解消や、高血圧や脂質異常症、高血糖が改善されることで、心血管疾患(狭心症、心筋梗塞)のリスクが低下することが明らかになっています。

肝機能の改善

肝臓などにたまった脂肪がエネルギー源として使われ、脂肪肝の解消が期待できます。

骨の強化

骨を作るために必要なカルシウムは、運動による適度な刺激で吸収が高まります。

また太陽の光を浴びることで、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが体内で作られ、骨が強化されます。

腰痛の改善

正しい姿勢でウォーキングを行うことで、筋力や関節可動域が高まり、筋バランスが整い、腰痛の改善が期待できます。

リラックス効果

ウォーキングを一定期間続けることで“気持ち”をリラックスさせるセロトニンという神経伝達物質が分泌されます。

更年期症状の改善

ウォーキングなどの運動を続けることで“ホットフラッシュ”を改善できることが英国の研究で明らかになっています。

また、更年期症状について知識を得て、それを意識しながら行うことで、しびれや感覚異常、イライラ感を抑えることに効果が出るという研究報告もあります。

参考文献:40.すごいぞ!ウォーキング | 一般財団法人 京浜保健衛生協会



まとめ

生活習慣病の予防のため、健康増進のため、ウォーキングをすることは推奨されています。

ウォーキングは難しい過程もなく、誰にでも手軽に始められる“運動”なので、本当にオススメです!

歩数や始める前の注意点をしっかり把握した上で、ぜひ皆さんもウォーキングを行ってみてはいかがでしょうか?



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