ジョギングやランニングを始めとする有酸素運動は、糖尿病の患者さんの治療には特にオススメされています。
その他にも糖尿病の改善・予防にはレジスタンス運動など様々な種類があることを知っていますか?
それぞれの運動にはどのような効能があり、また、運動量はどのくらいするのがベストなのでしょうか?
今日はそのあたりの疑問について詳しく解説していきたいと思います!
それでは、早速見ていきましょう!
糖尿病にオススメの運動の種類は?
運動の種類には、有酸素運動とレジスタンス運動の2つがあります。
糖尿病の患者さんには、ダンベルなどを使って筋肉に負荷をかけるレジスタンス運動より歩行やジョギング、水泳などの全身運動にあたる有酸素運動の方が適しています。
有酸素運動を継続して行うことで、インスリンの働きがよくなるからです。
では、実際にそれぞれの運動について見ていきましょう!
有酸素運動
有酸素運動=ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など、酸素を体内に取り込み、その酸素を使ってエネルギーを消費する運動です。
エネルギーを消費し、血糖の上昇を抑えるとともに、継続して行うことでインスリンの働きを良くする効果があると言われています。
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レジスタンス運動
レジスタンス運動=ダンベルやチューブ、自分の体重などで負荷をかけて行う筋力トレーニングをレジスタンス運動といいます。
筋力がアップすると、体力がつくとともに基礎代謝が高くなり、脂肪を燃焼しやすい体になります。
有酸素運動とレジスタンス運動の2つの運動をうまく取り入れて行うことが、糖尿病に効果的な運動療法だと言われています。
参考文献:運動の種類と強度 | 糖尿病の運動療法情報ファイル -糖尿病NET
運動はどのくらいの量をしたらいいの?
糖尿病の運動療法は毎日続けるのが理想ですが、必ずしも毎日でなくてもOK!
歩行・ジョギング・水泳など、全身の筋肉を動かす中等度の有酸素運動を少なくとも週3回以上行うようにしましょう。
運動しない日が2日以上続かないようにするのがポイントです!
1回の運動時間は20~60分で、週に150分以上行いましょう。
例えば、歩行にすると1日あたり今より2,000歩ずつ歩数を多くすることで目標が達成できます。
一方、スクワットやダンベル、腕立て伏せ、腹筋など筋肉に負荷をかけるレジスタンス運動は週に2~3回がベストだと言われています。
筋肉を休める日を考慮して連日にならないように実施しましょう。
同じ日に両方の運動を組み合わせて行うことをオススメします!
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参考文献:運動量の目安
運動をするオススメの時間帯はいつ?
運動療法には急性と慢性のふたつの効果があります。
急性効果では、運動し筋肉が働くことにより、筋肉中のブドウ糖や脂肪酸が消費され、それを補うため、血液中のブドウ糖や脂肪が減ります。
慶応義塾大学スポーツ医学研究センターでは腕時計型脈拍計をつけてもらい、「食事の1時間前」、「食後1時間後」、「食後3時間後」の3つの時間帯に運動を行った場合と、運動を行わない場合、合計4通りを測定しました。
運動を行う時間帯によって、また行わなかった場合を比べて、時間の進行に合わせて血糖値の上昇がどのように変わっていくかを測定しています。
運動強度の目安として、最もよく使われるのは「脈拍数(心拍数)」です。
脈拍数は、一定の時間内に心臓が拍動した回数を言い、通常は1分間の回数で表されます。
効果的な運動の強度を知るために最も効果的な方法は、自分の脈拍数をリアルタイムに測定することです。
実証実験の結果は、「運動はいつ行っても血糖値は下がる」というものでした。
30分の有酸素運動を行うことで、血糖値の下降も見られました。
しかし、血糖値の降下を示し曲線は、運動する時間帯によって、まったく違うものになりました。
食後1時間後の運動では、血糖値のピークになる部分がちょうど運動の時間に合い、血糖値の上昇が抑えられました。
運動終了後に少し上昇しますが、そのまま自然に下降していきます。
参考文献:運動に適した時間帯はいつ? 「運動療法 情報ファイル」が実証実験 | ニュース | 糖尿病ネットワーク
糖尿病に効果的な運動の時間帯!食前と食後ではどっちがオススメ?
運動をするときの注意点は?
最後に糖尿病の方が運動をする時の注意点をいくつかご紹介していきます。
食事療法と運動療法は2つをセットで考える!
運動をすることによって食欲が増し、たくさん食べてしまうと糖尿病の状態を悪化させることになりかねません。
また、食事療法をきちんと行わなければ運動療法の効果は不十分となります。
運動療法は食事療法を補助し、2つを合わせることで治療効果が高まります。
低血糖を予防する!
インスリンやSU薬を用いている人は低血糖に注意が必要です。
運動をする時は低血糖の症状に注意し、ブドウ糖や軽食を準備しておきましょう。
1型糖尿病の方では、血糖値をこまめに測り、必要に応じて補食をします。
適切な靴を準備する!
糖尿病の方は、足を大事にすることが特に大切です。
運動の時は、足に合った履き慣れた靴を使いましょう。
運動の前と後で、しっかり足の観察をすることも大切です。
運動をする前には準備体操をする!
中等度(ややきついと感じるくらい)以上の運動を行う際には、準備運動・整理運動をしっかりしましょう。
また、夏の炎天下や冬の寒冷時に無理をして運動をすることは避けましょう。
屋外で運動ができない場合は、屋内でできる運動を行うようにし、運動中はこまめに水分補給をし、脱水にならないよう気を付けましょう。
運動を禁止する、制限した方がよい状況
糖尿病の方は、運動を始める前に主治医に相談が必須です。
合併症をお持ちの方や、血糖のコントロールが不十分な方では、運動を控えた方がよい場合があります。
※運動を禁止、制限した方がよい状況
・血糖値が高い時
・脱水のある時
・感染症がある時
・自律神経障害が進んでいる時
・網膜症が進んでいる時、眼底出血がある時
・腎臓の病気が進んでいる時
・足に進行した潰瘍、壊疽(えそ)がある時
・重い心臓病(心筋梗塞など)、肺の病気がある時
・骨、関節の病気をお持ちの方
これらに当てはまる方でも、状態や時期によってできる運動があります。
日常生活の身体活動量を可能な限り低下させないようにしましょう。
室内でできる糖尿病のための運動のやり方やポイント!どんな運動が効果的?
まとめ
現在、糖尿病で治療をされている方も、そうでない方も、糖尿病時における運動の種類や量を覚えていて損はありません!
もし、この先自分が糖尿病になってしまったら…
大切な誰かが糖尿病になってしまったら…
そんな時は完治を焦らずに運動療法を始めてみましょう!
周りと比べたりせず、マイペースを心がけた運動を続けていくことで、確実に改善に向かっていくはずですよ!
宮原恭樹のプロフィール
宮原恭樹(Koyju Miyahara)
大阪府出身 1994年生まれ
・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
・日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者(JATI-ATI)
・赤十字救急法救急員
・トリガーポイントマスタートレーナー
【 コメント 】
初めてパーソナルジムへ行く時は、どんなトレーナーが指導をしているのか不安になりますよね。
私の1番のこだわりは、カウンセリングを行いながらお客様の緊張をほどいて、ストレスなく楽しんでトレーニングを受けていただくことを常に心がけていることです。
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