糖尿病に関わらず、生活習慣病や肥満などのリスクを下げると言われている「運動」。
ここでは、特に糖尿病の方に効果的な運動に注目してそのやり方や運動量などについて見ていきたいと思います!
運動といっても有酸素運動や筋力トレーニングなど色々な種類があり、患者さん1人1人でその内容も異なります。
どんな運動が糖尿病により効果があるのか早速見ていきましょう!
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
糖尿病の予防・改善に効果的な運動のやり方!
インスリンの効果を高めて血糖値を下げる運動には、有酸素運動と筋力トレーニングがあります。
一般的に、中等度(ややきついと感じるくらい)の有酸素運動が勧められています。
筋肉量を増加し、筋力を増強する筋力トレーニングも同様に効果があるとされています。
最近の研究では、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることによって、より良い治療効果が生まれることが明らかになりました。
筋トレ
足や腰、背中の大きな筋肉を中心に、全身の筋肉を使って週2から3回の筋トレ(1セット10回程度)を行うことが推奨されています。
しかし、糖尿病の状態が悪い方やご高齢の方が、血圧が上がるような強度の高い筋力トレーニングを行うと、かえって血管や心臓の負担になることがあります。
どのくらいの強度が適切か、運動を始める前に主治医と相談しましょう。
高血圧の人が筋トレをする危険性と適切な運動!筋トレの効果は?
内臓脂肪を効果的に減らす運動!筋トレと有酸素運動のやり方やポイント!
有酸素運動
ウォーキングやジョギング、水泳などの全身運動が有酸素運動です。
歩行では、1回15から30分間、1日2回。
日常生活での歩行と合わせると、歩行での運動療法は1日1万歩程度が目安です。
【有酸素運動】ウォーキングとジョギングどっちがオススメ?違いは?
有酸素運動にオススメのウォーキングの効果的な速度!距離や時間は?
とはいえ、今まで習慣がなかったのに激しい運動を急に始めると思わぬ体の不調が生じます。
ストレッチや準備体操を十分に行い、最初は軽い運動から少しずつ強度を上げましょう。
また、合併症や他の病気をお持ちの方は事前に担当医師と相談をしましょう。
膝関節痛や腰痛をお持ちの患者さんは、荷重による負担の少ない水中運動や椅子に座ってできる運動が良いと言われています。
糖尿病の方ご自身が「好きで、楽しく、続けられる運動」を見つけていきましょう!
運動をする時の注意点は?
糖尿病の方が運動をする時にはいくつか注意点があります。
順番に見ていきましょう。
食事療法と運動療法は2つをセットで考えましょう
運動をすることによって食欲が増し、たくさん食べてしまうと糖尿病の状態を悪化させることになりかねません。
また、食事療法をきちんと行わなければ運動療法の効果は不十分となります。
運動療法は食事療法を補助し、2つを合わせることで治療効果が高まります。
低血糖を予防します
インスリンやSU薬を用いている人は低血糖に注意が必要です。
運動をする時は低血糖の症状に注意し、ブドウ糖や軽食を準備しておきましょう。
1型糖尿病の方では、血糖値をこまめに測り、必要に応じて補食をします。
適切な靴を準備しましょう
糖尿病の方は、足を大事にすることが特に大切です。
運動の時は、足に合った履き慣れた靴を使いましょう。
運動の前と後で、しっかり足の観察をすることも大切です。
運動をする前には準備体操をしましょう
中等度(ややきついと感じるくらい)以上の運動を行う際には、準備運動・整理運動をしっかりしましょう。
また、夏の炎天下や冬の寒冷時に無理をして運動をすることは避けましょう。
屋外で運動ができない場合は、屋内でできる運動を行うようにし、運動中はこまめに水分補給をし、脱水にならないよう気を付けましょう。
運動を禁止する、制限した方がよい状況
糖尿病の方は、運動を始める前に主治医に相談が必須です。
合併症をお持ちの方や、血糖のコントロールが不十分な方では、運動を控えた方がよい場合があります。
・血糖値が高い時
・脱水のある時
・感染症がある時
・自律神経障害が進んでいる時
・網膜症が進んでいる時、眼底出血がある時
・腎臓の病気が進んでいる時
・足に進行した潰瘍、壊疽(えそ)がある時
・重い心臓病(心筋梗塞など)、肺の病気がある時
・骨、関節の病気をお持ちの方
これらに当てはまる方でも、状態や時期によってできる運動があります。
日常生活の身体活動量を可能な限り低下させないようにしましょう。
糖尿病を改善するための運動時間は?食前食後どっちがオススメ?
糖尿病の予防・改善に効果的な運動「スクワット」のやり方やポイント!
運動はどのくらいしたらいいの?
では、実際に運動はどのくらい行えば良いのでしょうか?
歩行運動なら、1日1万歩、消費エネルギーに換算するとほぼ160~240kcalの消費が望ましいとされています。
歩行運動の目安は1回につき15~30分間、1日2回行います。
毎日行わなくてもOKです!
1週間に少なくとも3日以上の頻度での歩行運動が理想的です。
歩行運動は、いつでも、どこでも、ひとりでもできます。
体力や年齢に合わせて歩き方やスピードを変えることができます。
これなら、まとまった運動時間がなかなかとれない人でも、歩行をともなう通勤・通学・買い物などで実践できます。
しかし、歩行運動をはじめ間違ったやり方で運動を行うと、糖尿病を悪化させたり、心筋梗塞の発症など思いがけない事故を引き起こすこともあります。
また、中には運動そのものを禁止あるいは制限した方がよい方もいるので、必ず主治医との相談・アドバイスを受けるようにしましょう。
参考文献:糖運動療法の基本的な考え方|運動療法について|食事・運動療法|糖尿病情報サイトDMTOWN
日常生活で運動量を増やすコツ!
日常生活で運動量を増やすにはちょっとした工夫が必要です。
仕事や育児、家事で忙しくまとまった運動時間がとれないという方も多いでしょう。
そのような場合は、毎日の身体活動量を少しずつ増やしていきましょう!
日常目生活動作(通勤・通学・洗濯・買い物など)で消費されるエネルギー量は、NEAT(non exercise activity thermogenesis:ニート)と呼ばれています。
たとえば、「階段をのぼる」動作は普通に歩く動作より、かなり強度の高い身体活動量になると言われています。
エスカレーターやエレベーターを使わずに、自分の足で階段の「のぼり・くだり」をすることはよい「運動」になります。
また、NEATを高めることによって肥満が改善するとも言われています。
ジムや運動場に行かなくても、毎日の少しの工夫で身体活動量を増やすことができます。
無理なく自分ができることからスタートしてみましょう!
まとめ
糖尿病の予防・改善には有酸素運動と筋トレが良いことが分かりましたね!
もちろん、どちらか一方だけでも効果はありますが、両方を組み合わせて行うことでより効果は高まります。
どの運動や動きが毎日無理なく続けられるかは自分次第です!
他の人が強度の高い運動をしているからといって無理は禁物です。
自分自身のその日の体調としっかり相談をして、継続できる範囲の運動を行っていきましょう!
宮原恭樹のプロフィール
宮原恭樹(Koyju Miyahara)
大阪府出身 1994年生まれ
・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
・日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者(JATI-ATI)
・赤十字救急法救急員
・トリガーポイントマスタートレーナー
【 コメント 】
初めてパーソナルジムへ行く時は、どんなトレーナーが指導をしているのか不安になりますよね。
私の1番のこだわりは、カウンセリングを行いながらお客様の緊張をほどいて、ストレスなく楽しんでトレーニングを受けていただくことを常に心がけていることです。
なりたい女性像や今抱えているお悩みなど、カウンセリングの時間をしっかり取ってたくさん会話をさせていただくので、不安を解消して今必要なトレーニングをご提案することができます!
まずはカウンセリングだけでもいいので、どんな小さな悩みでもお気軽にお話ください!
LINEを追加でパーソナルトレーニングの予約ができたり、ブログやYouTubeの更新の通知を受け取ることができます!
今体のことで抱えているお悩みのご相談も受け付けているので、お気軽に「友だち追加」をクリックしてください!
この記事へのコメントはありません。